18世紀末、ドイツはライン川沿いに位置する商業都市ケルンにやってきた一人の商人が、オレンジの皮を煮詰めアルコールで溶解させた芳香剤を創りました。これが「EAU DE COLOGNE」(オー・デ・コロン)の元祖です。フランス読みで即ち「ケルンの水」という訳です。ではなぜフランス読みなのかと言うと、それはオー・デ・コロンをヨーロッパ中に広めたのがナポレオン一世であったからです。
彼はドイツを占領した際、土地の区画整理を行うため細かく番地を振り分けていましたが、4711とは、その当時の「オー・デ・コロン」の製造元の番地です。ナポレオンはこの香りを非常に気に入り、また遠征した兵士たちも挙ってお土産としてもって帰ったので、「オー・デ・コロン」は瞬く間にヨーロッパ全土に知れ渡るようになりました。ナポレオンは以降、戦地に赴く時にしばしば大量に「オー・デ・コロン」を用意し、兵士に配っては士気を高めていったと言われています。後に、そのまま4711という名前のドイツの会社が、「4711」としてオー・デ・コロンを販売し出し、現在でもヨーロッパではポピュラーな香水として安定した人気を保っているのです。
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