レモンやベルガモットなどのシトラスがスッキリと清々しく香り立つトップから、ジャスミン、ローズ、ゼラニウム、コリアンダーなどが大人っぽい落ち着いた色合いを醸し出すミドルへ。ラストはサンダルウッド、レザー、オークモス、ムスクなどが、グラマラスでエアリーなセンシュアリティを艶やかなスウィートで浮かび上がらせ、まろやかな官能をオープンに香らせてくれそうです。

布に対するアーティスティックな感性をエレガントに表現し、確固たるテキスタイルを築き上げた、フランスのラグジュアリアス・メゾン「GRES」。今なおセレブリティやロイヤリティから熱い支持を受け続けるこのブランドは、これも優雅なフレグランス・ラインが世界的に知られております。こちらはそんなラインから1996年に発売されたメンズ香水です。

パルファン・グレの名を世界に知らしめた、シプレー系の名香。1959年発売。「強情、わがまま」と言った意味の名のとおり、厳格とした大人のためだけの、厳格とした香水。トップ、ミドル、ラストの区別がない、一定した香りです。アルデハイド、バラ、ジャスミン、オランダスイセン、白樺、麝香、タバコの葉、オークモス、ムスク、アンバーなど数多くの成分からなる、古き良きフランス気質を想わせる崇高な香り。マダム・グレの服の顧客には王侯貴族の女性が多かったそうですが、この香りには、そのような人たちの真のエスプリを感じさせるような圧倒的な気品があります。

「CALINE（カリーヌ）」というネーミングの由来は分かりませんが、グルマンのアクセントが愉しい、フルーティ・フローラルのバランスのいいフェミニンな香りで、香水ビギナーから知り尽くした方まで、オールレンジでお勧めできる、上質な佳作に仕上がっております。アップル、グレープフルーツ、マンダリン、アイビーリーフなどがナチュラルに可愛らしく香り立つトップから、ジャスミン、ロータスフラワー、シルクツリー、プラムなどがパウダリーでセンシティブ且つ可憐なフローラル・ブーケで微笑みかけるミドルへ。ラストはトンカビーンズ、プラリネ（プラリーヌ）、ムスクなどが、キュートでウキウキするようなおいしそうなスウィートを漂わせ、思わず身も心もハッピーに彩られそうな雰囲気です。